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閾 Border


  • タイトル: 閾 Border
  • 制作年: 2001年
  • 素材: 赤外線センサー、サウンドサンプラー、録音した声、スピーカー、LEDランプ、鏡、薔薇、ポプリ、暗室
  • サイズ: 500 x 700 x 250 cm
  • 展示: 2001年5月 / ギャラリー銀座一丁目

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Border(識閾)は、完全な暗室の中でのサウンドインスタレーションです。
その空間は、床に蒔いたポプリの香りで充たされています。訪問者はポプリを踏み、その音を聴き、感触を足下に感じながら暗闇を彷徨います。
出入りの際の外光の侵入を防ぐために、仄かな赤い光に照らされた前室を設けました。
(このページの写真は、撮影のために前室の光量を実際よりも上げ、インスタレーション内に投射した状態で撮影されました。)
インスタレーション内で視覚的に感知できるのは、部屋の各壁面に一個づつ設置された、計4つの点滅する赤いLEDのみです。
移動すると、視野内にLEDの残像が残り、距離感が非常に不安定になります。
LEDに近づくと、赤外線センサーよって、あらかじめ録音されていた音がトリガーされ、LEDの真下に設置された小型スピーカーより一定時間再生されます。
LEDにさらに近づくと、円形の鏡に映る自分の姿と、その前に置かれた薔薇の花がわずかに見えます。

毎朝、開場前に声と口腔音を使ったサウンドパフォーマンスをインスタレーション内で行い、その過程を、LEDと同じ場所に設置した計4つのループサンプラーに、繰り返しオーバーダビングしながら録音しました。
携帯電話等に使われる小型のマイクを、サンプラーに直接接続して使用、サンプリングの最大時間は10秒程度です。
それぞれのサンプラーが、他の三つのサンプラーから再生される音を拾い、録音が部屋の共鳴を多く含んだ持続音になるまで、パフォーマンスは継続されました。
したがって、四つのサンプラーがすべて再生されると、空間は有機的なフィードバックとホワイトノイズに充たされます。

インスタレーション内に誰も居ない時に、すべてのサンプラーが鳴りだすという奇妙な事が、展示中数回起きました。

ここに収録されたレコーディングは、サウンドパーフォーマンスの録音過程であり、最終的にインスタレーション内でサンプラーから再生されたレコーディングではありません。
録音は、空間の中央に設置されたステレオマイクを用い、ポータブルDATレコーダーで収録しました。

パフォーマンスのスコア

プラン


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